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NIKKOR-H Auto 2.8cm F3.5

手ごろな広角レンズとしてよく知られており、とりわけニッコール千夜一夜物語の第十二夜で取り上げられてからは、隠れた名玉として人気を集めるようにもなった。ただ、それ以前はどちらかといえば廉価版的な扱いを受けており、特にNewNikkor28mmF2.8が発売された1970年代半ば以降は、安いだけがとりえであるかのように受け止められることさえ少なくは無かったという。
というのも、このレンズについては発売当初から0.6mという最短撮影距離に対する不満があり、レンジファインダカメラとの差別化を図る観点からも、近接撮影性能を向上させることが求められていた。また、同社が同時期に生産していた35mと20mの最短撮影距離は0.3mであり、光学設計の基本が異なるとはいっても、不満を持つユーザは少なくなかったとされる。さらに、日本のカメラメーカ各社が広角レンズのラインナップを整えた1960年代後半から70年代にかけては、スペック的にもいささか見劣りするようになっていたのである。

ただ1971年4月に登場したNikkor-N Auto28mmF2Cでは、最短撮影距離が0.3mに短縮されており、近接撮影の可能な28mmレンズを求める声に答えている。とはいえ、こちらは大口径の高級レンズであり、価格もF3.5の24,000円(発売当時)に対して55,000円(発売当時)に設定されるなど、あくまでも上位機種という位置づけだった。
結局、手ごろな価格で「寄れる28mm」が登場するのは、最初の28mmとなった本レンズが登場してから、実に14年半が経過した1974年11月のことで、それが先に述べたNewNikkor28mmF2.8であった。ちなみに、テーマとなっている2.8cm(28mm)F3.5については、そのNewNikkorから遅れることさらに約半年の、1975年3月に登場したNewNikkor28mmF3.5において、ようやく最短撮影距離が0.3mに短縮されたのである。

その後も、ニコンはF2とF2.8、F3.5という3種類の28mmレンズを併売し続け、1981年にはAiNikkor28mmF3.5Sを発売するなど、オートフォーカス時代が本格的に到来する1980年代の後半に至るまで、約30年にわたって28mmF3.5の系譜を保ち続けた。

NIKKOR-H Auto 2.8cmF3.5の描写傾向や詳細なスペックに関しては、先述のニッコール千夜一夜物語を参照して欲しいところだが(こちらには作例写真もあるし)、とにかく小さくて軽く、そしてなによりよく写るレンズなのは間違いない。自分が所有しているのは最も玉数が多いとされる、鏡胴先端まで黒染めで5枚絞りのいわゆる後期型(Ai改造品)だが、なにしろ本当によく写るのでびっくりしてしまう。
最短撮影距離に関しても、いろいろ言われるほど問題に感じたことはないというか、そもそも自分はワイドマクロ撮影をほとんどしないので関係ないのだ(ワイドマクロ撮影の場合は20mm以上の超広角を使う)。
ただし、不満が無いわけでもない。
最も大きな不満点は「ピン山がつかみにくい」ところで、暗めの広角レンズだから仕方ないとの声もあるが、後継となったNewNikkor28mmF3.5やAiNikkor28mmF3.5においてはかなり改善されており、やはりこのレンズの特性であるように思える。なにしろ、ピントをきっちりあわるなら、フォーカスエイドを使わざるを得ないぐらいで、勢い被写界深度に頼ることとなる。
逆に言うとそれだけ被写界頻度が深く、ピンを外しにくいレンズとなるのだが、やはりこれは欠点にひとつだと思う。また、被写界深度の深さや最短撮影距離の遠さに関わることなのだが、ヘリコイドの移動量が非常に大きく、無限から最近接では鏡胴を半周以上回すことになる。特に近接撮影ではかなり回さなければならないため、ピン山のつかみにくさとあいまって、とっさのピン合わせにはかなりの慣れが必要だろう。
自分はAiNikkor28mmF3.5Sも使っているが、使い勝手という点ではこちらの方が完全に勝っている。ただ、肝心の描写はおっつかっつか、感覚的にはオートニッコールの方が微妙によいような感じで、特にパンフォーカスを活かしたストリートフォトとなると、やはりオートニッコールが勝っているように思えてしまうのだ。
こうしていろいろと書き連ねてみたが、ここでひとつの疑問が浮かんでくる。

このNIKKOR-H Auto2.8cmF3.5について、本当に最短撮影距離が問題となっていたのか?

という疑問である。

確かに、旅写真などでよく見かける「夕食のお膳」などを撮影するには、やはり30センチ程度まで寄りたいところだし、遅くとも1980年代後半にはワイドマクロ撮影が一般的になっていたので、現代の価値観からすれば60センチ(0.6m)という最短撮影距離は、物足りないどころかありえないスペックのように思われるだろう。
しかし、当時の価値観でも非常に問題のあるスペックだったかというと、そうではなかったように思えてならないのだ。実際、広角レンズの近接撮影能力を劇的に改善させたNikkor-N Auto24mmF2.8の登場以降は(ニッコール千夜一夜物語参照)、近距離補正方式を用いて近接撮影能力を向上させることも可能だったはずなのだが、なぜかニコンはそうしていない。
それどころか、1974年になってコーティングを改良したNikkor-N Auto28mmF2Cを発売した際にも、近接撮影能力の向上を果たしていないのだ。まぁ、翌75年には最短撮影距離を短くしたNewNikkor28mmF3.5が登場しているのだが、それなら1年待った方がよいように思えるし、ともかくニッコールの28mmF3.5系列にはよく分からないことがある。
そもそも、この暗くて廉価なあまり儲かりそうにもないレンズを、ほぼ四半世紀にわたって生産し続けたという事実そのものが、ある意味では資本主義社会の謎といえよう。もちろん、それだけユーザに支持されたレンズだったのであろうが、類似スペックのレンズをラインナップから外さないニコンという会社自体の姿勢もまた、そこに表われているのは間違いない。
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テーマ:ニコンphoto - ジャンル:写真

  1. 2007/09/18(火) 19:21:21|
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