先日(といってもこれは慣用句表現だから、本当に最近のことではないよ)、とある作家氏の個展開催を記念して開かれたオープニングレセプションに招待されたんだけど、いわゆるオタク系ってのは作家だろうがメディア関係者だろうが同じにおいがしてて、しかも「結局オタク同士で固まってる」ってのがちょっと面白かった。もうひとつ面白かったのは、個展でオープニングレセプションを開くぐらいだから、まぁそれなりの地位にいる方が主催しておられまして、会場にはメディア関係やビジネス関係の方と思わしき紳士淑女の方々も姿を見せておられたのですが、困ったことに主役であるはずの作家氏ご本人と当人の近しい作家仲間の方々が「中心から少し外れたところで居心地悪そうに固まって」いて、ややもすれば代理人の方が前面に出ていたりしていたことかな。
でまぁ、そうは言いつつも作家氏ご本人とコンタクトを取りたい人々はたくさんいるわけで、もっぱらメディア関係を中心に第二の輪が形成されるんだけど、中には「売れない作家を露骨に邪魔者扱いする人」とかもいて、なんちゅうか「やすっぽい連続TVドラマ」を見ているような気分にさせられちゃったりもしたよ。ただ、ドラマや映画ならそういう嫌なメディア人は「単なる無能な威張り屋」で、やがて実力を認められた「売れない作家」に逆襲されるんだけど、現実はいわゆる「やり手編集者や発言力のある評論家」の方が売れない作家に対して厳しいという、なんともさむぅい世界が広がっていました。
中でも、ほんとに笑っちゃうほど面白かったのは、ここ最近は売り上げを急速に伸ばしている業界誌の名物編集長で、ぶっちゃけ「凄腕」とされている人の態度だった。ざっくり書いちゃうと、その方が他の有力作家氏とお話されていたテーブルの上だけに、最後までオードブルが残っていたおかげで、売れない貧乏作家が何人かやってきてつまんだわけ、ところが3人目かそこらぐらいでその凄腕編集長氏がオードブルの皿をつかみ、立ち上がってこう言い放ったっすよ…
どうぞ、もってってくださいこっちは、その瞬間に空気凍ってしらけるかと思ったら、全然そんなことは無くって、第二の輪を形成していたメディアの方々も「さっさと持ってけよ」という感じなわけ。
その有様を見て恐怖したのはオタク系の連中で、もちろん自分もガクブル状態。
こんな恐ろしいところは長居無用というわけで、自分と知人はさっさとケツまくって帰ったんだけど、出口でちょっと立ち話してたら他のオタク系連中もぞろぞろ出てきちゃったよw
男のオタク同士だと、まぁ売れてる売れてないはさておきにして、作家同士の妙な連帯感というか戦友意識があって、凄腕編集長氏のような「作家を露骨に格付けするような言動」は大ブーイングなんだけど、芸術の世界は厳しく作家を格付けするのが当たり前のようだネェ~
ちなみに、ポップスやロックの業界に詳しい知人とこの話をしたら、ただ「ありえネェ」を連呼するばかりで、少なくともその世界でこういうことをしたら「そいつの方が会場からたたき出される」そうな。
まぁ、自分はちょこっとだけど間接的に「芸術性の高い映画」の世界も話を聞いたことがあるんだけど、そこも作家が非常に厳しく格付けされる世界のようで、賞を取ってないと端にも引っ掛けてもらえないらしい。
正直、世界の住みやすさや人間関係の成熟度ではオタクの方が完全に上だと思うし、権威に胡坐をかいているとしか思えない芸術界の住人にはカチンと来ることが多いけど、世の中の評価は全く逆なんだよね...orz
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テーマ:オタクの私生活 - ジャンル:サブカル
- 2007/11/26(月) 17:55:39|
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